イベントレポート
スタートアップとリード投資家をつなぐ1on1サーキット型プログラム『九州 SEED NEXT FORCE』開催レポート
2026年1月15日(木)、スタートアップとリード投資家をつなぐ1on1サーキット型プログラム『九州 SEED NEXT FORCE』を開催しました。
日本各地でスタートアップ支援が広がる一方で、シード・アーリー期の資金調達環境には依然として地域間格差が残っています。特に、リード投資を行うベンチャーキャピタルの多くが首都圏に集中しており、地域の起業家にとって大きな壁になっているのが現実です。
本プログラムは、こうした構造的な課題に正面から向き合い、地域のスタートアップが投資家と直接対話しながら、次のステージへ進むための実践的な機会を提供する取り組みです。
当日は、10社のスタートアップと12社の投資家が参加し合計68件の1on1面談を実施しました。
プログラム設計と事前の取り組み
本プログラムの1on1面談は、1枠30分。限られた時間を有効活用するため、当日に至るまでの事前準備を重視しています。
面談の組み合わせは、スタートアップの希望や事業領域、投資家の投資方針、既存の出資関係などを踏まえて調整。双方にとって実りある対話になるよう、相性を重視してマッチングしました。

また、参加者には、事前に面談一覧とタイムテーブルを共有。当日に向けた準備を進めていただきました。
スタートアップの皆さんには、面談中に本質的な対話ができるよう、運営事務局との複数回の個別セッションを実施。ピッチ資料のブラッシュアップや、事業方針の言語化・整理を行いながら、投資家との対話に向けた準備を行いました。
一方、投資家の皆さんには、スタートアップ各社のSTORIUM掲載ページの事前確認を徹底。ピッチ資料に加えて「AIアナライズレポート(※)」を確認し、事前に情報をインプットすることで、当日は調達方針や成長戦略といった具体的な論点から対話を始める準備を進めていただきました。
(※)STORIUMとesse-sense社が共同開発を進めている企業分析ツール。起業家との対話内容や公開情報をもとに、生成AIを活用した客観的な企業分析を実施。
全68件の1on1面談。本質的な対話に集中する一日がスタート
入念な事前準備を経て迎えた当日。参加者へのブリーフィング後、13時より1セッション目をスタート。
事前に情報が共有されていたことで、面談はテンポよく進行。限られた時間の中でも対話に集中する空気が、すぐに会場全体に広がっていきました。

3セッションごとに適宜休憩を挟みます。参加者の皆さんはリフレッシュとエネルギーチャージをしつつ、最後まで集中して1on1に臨んでいました。

すべてのセッション終了後には、会場となった「Fukuoka Growth Next」にて記念撮影。長時間の面談を終えた後ですが、皆さんの表情は晴々としており、充実した一日を物語っています。

その後、交流会へ移動。
面談した投資家と継続してディスカッションを行ったり、同じ時間を過ごした起業家同士が活発に情報交換を行ったりと、プログラム後の熱量がさらに高まりを見せた時間でした。

『九州 SEED NEXT FORCE』は、限られた面談時間だけで完結するのではなく、事前準備から当日の交流まで、対話を重ねるプロセス全体で参加者同士の関係性を育む場となりました。
参加者の評価と改善点
プログラム終了後には、参加者の皆さんに手応えや感想を伺うアンケートを実施。ここでいくつか、いただいた感想をご紹介したいと思います。
スタートアップの声(一部抜粋)
非常に密度の濃い時間でした。創業期のスタートアップとして、これだけのキーマンと一度に1on1で対話できる機会は、大変ありがたかったです。また、イベント前の事務局との個別面談を通じて事業プランをブラッシュアップできたことも大きな収穫でした。本番は自信を持って自社の可能性をプレゼンすることができました。 資金調達に向けた大きな一歩を踏み出せたことに感謝しています。
今回のイベントは非常に学びの多い機会でした。投資家からはクリティカルなフィードバックや具体的な事業モデルの方向性などのご意見もいただき、大変有益でした。
投資家の声(一部抜粋)
運営の方本当にお疲れ様でした!開催前、開催中、プログラム後の交流会までのオペレーションが成熟しており流石だなと感じております。引き続きよろしくお願いします。
全国各地の地域発スタートアップや地元企業の方とお会いできる貴重な機会をいつもありがとうございます!
▼参加者アンケートの集計サマリ(N=20)


このように好意的な評価をいただく一方で、参加者の皆さんからは「事前に参照する情報量が多く負荷があった」や、「事前の情報理解のおかげで効率的に面談できるので、さらに面談数を増やしてほしい」など、改善に向けた貴重なご意見もいただきました。いただいた声は一つひとつ丁寧に振り返り、次回以降の運営に具体的な改善策として反映してまいります。
出会いの「質」を高め続けるために
『九州SEED NEXT FORCE』を通じて改めて実感したのは、スタートアップと投資家が向き合う「出会いの質」が、その後の成長や意思決定を大きく左右するということです。限られた時間であっても、事前準備と設計次第で、対話はより深く具体的なものになります。
STORIUMでは今後、こうしたプログラム運営で得た知見をもとに、スタートアップ・投資家・事業会社など多様なステークホルダーの情報や対話の履歴を活かし、出会いのプロセスそのものを高度化する「AIプラットフォーム構想」を進めていきます。偶然や属人的なネットワークに頼るのではなく、関心領域やフェーズ、タイミングに合った出会いを、より必然的に生み出していくことが大きな狙いです。
イベントとプラットフォームの両輪で、地域から挑戦するスタートアップが次の成長に向けた一歩を踏み出しやすい環境を、これからも丁寧につくっていきます。
STORIUMの取り組みや今後の展開にご関心のある方は、どうかお気軽にご連絡ください。
▼『九州 SEED NEXT FORCE』 プログラム概要はこちら
